この記事で解決できる悩み
- FXのファンダメンタルズについて知りたい
- ファンダメンタルズ分析のやり方を教えて欲しい
- 注目すべき経済指標はどれなの?
といった悩みを解決できる記事になっています。
この記事で解説する「FXのファンダメンタルズの内容と分析方法」を理解すれば、FX初心者でもファンダメンタルズ分析を活かして、利益を得られます。
なぜなら、私もこの方法でファンダメンタルズの基礎を身につけて実践練習がしたいという悩みを解決できたからです。
それでは、以下で「FXのファンダメンタルズの仕組みと分析方法」について紹介します。
※今すぐにファンダメンタルズ情報が豊富なFX会社で口座開設したい方は、『おすすめのFX会社2選』をご覧ください!
【前提】ファンダメンタルズとは
ファンダメンタルズとは日本語で「経済の基礎的条件」と訳す経済用語で、国際的な景気・経済状況や各国の経済指標などを指す言葉です。
「相場は長い目で見ると、必ずファンダメンタルズに従って動く」と言われるほど、FXでは重要なものです。
具体的にはアメリカで毎月第一金曜日に発表される雇用統制や、FRBの政策金利や消費者物価指数などが有名です。
FXにファンダメンタルズ分析が重要な理由
FXでファンダメンタルズが重要な理由は、各国の景気動向や政策金利、財政状態といったファンダメンタルズが為替レートの動きに影響を与えるからです。
具体的には、ファンダメンタルズが良好な国の通貨は一般的に買われやすいので、為替レートは上昇します。
逆にファンダメンタルズが振るわなかった国の通貨は売られやすいので、為替レートは下落します。
このようにファンダメンタルズの結果を受けて、相場の方向性(トレンド)を把握したうえで取引できるのが特徴です。
大きな分析材料は経済指標
ファンダメンタルズ分析の分析材料は多岐にわたるため、すべてをチェックして分析するのは大変です。
また、テロやミサイル発射といった事件や事故、災害などの突発的事象もファンダメンタルズに影響を与えます。
ですが、これらを予想するのは不可能なので、ファンダメンタルズの分析対象とするのは困難です。
そのため、あらかじめ発表日がわかる重要度の高い経済指標をピックアップしてチェックするのが大切です。
分析材料の例
- 雇用統計
- 金融政策
- 要人発言
- 政治動向
補足:FX会社配信の経済指標カレンダーを利用する
各FX会社は経済指標の発表スケジュールをまとめた「経済指標カレンダー」を配信しているので、それを参考に今後発表される重要な経済指標をチェックしましょう。
経済指標カレンダーにまとめられているのは、発表する国、発表日時、重要度、前回の数値、予想値、結果などです。
ちなみに経済指標カレンダーを見るだけなら口座登録は不要で、以下の3つの経済指標カレンダーがおすすめですよ。
おすすめの経済指標カレンダー
- おすすめ1:GMOクリック証券
- おすすめ2:外為どっとコム
- おすすめ3:Yahoo!ファイナンス
おすすめ1:GMOクリック証券の経済指標カレンダー
おすすめポイント
- 表示期間、重要度、国で絞り込みができる
- 重要度が5段階で評価されている
おすすめ2:外為どっとコムの経済指標カレンダー
おすすめポイント
- 表示期間、重要度、国で絞り込みができる
- 需要な指標の解説ページがある
おすすめ3:Yahoo!ファイナンスの経済指標カレンダー
おすすめポイント
- 表示期間、重要度、国で絞り込みができる
- 個別ページで詳細を確認できる
- 発表までの残り時間タイマーがある
FXファンダメンタルズ分析のメリット3つ
ファンダメンタルズ分析には次のような3つのメリットがあります。
ファンダメンタルズ分析のメリット
- 重要な経済指標に対して事前に準備ができる
- 中長期の相場の動きを予想できる
- よくない情報が出たときはポジションを持たないことでリスク回避ができる
現在重要視されているアメリカの経済指標発表は日本時間の21時以降に集中しているので、兼業トレーダーも取引チャンスをつかみやすいです。
FXファンダメンタルズ分析のデメリット3つ
ファンダメンタルズ分析には次のような3つのデメリットがあります。
ファンダメンタルズ分析のデメリット
- 同じ内容でもメディアやライターによって情報のニュアンスが変わる
- 様々な要因が関わっているので内容によっては相場への影響を読むのが難しい
- 具体的なエントリーや決済のポイントがわかりにくい
ファンダメンタルズ分析には不確定な要素も多いので、過信しすぎないようにしましょう。
【取引手法別】FXファンダメンタルズ分析の活用法2つ
ここでは、FXの取引手法別にファンダメンタルズ分析の活用法を紹介します。
なお、取引手法はポジションの保有期間の長さに応じて「短期トレード」と「中長期トレード」に分けられます。
短期トレードは数分~1日、中長期トレードは数日~数ヶ月規模の時間軸で取引するので、ファンダメンタルズ分析の対象や使い方の違いを押さえてください。
活用法1:中長期のトレードの場合
中長期トレードをする場合、長期的な為替の流れをつかめるファンダメンタルズ分析は最も効果的です。
たとえば高金利通貨の政策金利が上がれば、スワップポイントによる利益を期待して、その通貨を買います。
逆に景気が悪化したと判断して、相場の下落を予測して売るといった判断材料として活用します。
ただし、単一の経済指標だけではファンダメンタルズ分析が外れる場合もあるので、過信しないよう気をつけてください。
活用法2:短期トレードの場合
ファンダメンタルズ分析を行えば、デイトレードやスキャルピングといった短期トレードでもより効果的に利益を上げられます。
その理由は、重要な経済指標や要人発言の前後は大きな値動きがあるからです。
逆に言うと短時間で大きな損失を出してしまう可能性もあるので、分析に自信がない人は事前にポジションを決済して、その時間帯の取引自体を止めましょう。
FXファンダメンタルズ分析利用のコツ3つ
ファンダメンタルズ分析のコツ
- コツ1:相場で重視されている指標を把握する
- コツ2:経済指標から値動きを予想する
- コツ3:テクニカル分析と併用する
それぞれのコツについて、以下で詳しく見ていきましょう。
コツ1:相場で注目されている指標を把握する
ひとつ目のコツは、その時々で注目度の高い経済指標を把握することです。
なぜなら、相場には経済状況や政治調整などに応じて注目されて相場に大きく影響を与える「相場テーマ」があるからです。
そのため、状況に応じた重要なテーマを把握して、その影響を受けやすい通貨ペアで取引すれば、大きく利益を伸ばせる可能性があります。
コツ2:経済指標から値動きを予想する
経済指標の良し悪しは為替レートに影響を与えるので、経済指標を見て相場の値動きを予想するのもコツです。
具体例として2つ紹介するので、実践するときの参考にしてください。
経済指標と値動きの関係
- 例1:景気がいい国の通貨が買われる
- 例2:政策金利が上がった国の通貨が買われる
例1:景気がいい国の通貨が買われる
まず一つ目の例として、景気がいい国の通貨は買われやすくなります。
なぜなら、景気動向はその国に対する「信頼度」と考えられており、信頼度が高い(景気がいい)国の通貨を買うことで、買った通貨の価値が落ちるリスクを避けるためです。
ただし日本円は例外的に安定した通貨と考えられているため、日本が不景気でも買われた時期があります。
このように、さまざまな要因が複雑に関係して為替レートが決まるので「景気が良いからその通貨を買う」と安易に考えるのは危険です。
例2:政策金利が上がった国の通貨が買われる
一般的に中央銀行は「景気が悪いと金利を下げる」あるいは逆に「景気がいいと金利を上げる」と考えれているので、政策金利が上がった国の通貨が買われる傾向にあります。
このように各国の中央銀行は金利を調整することで国内のお金の流れを調整しています<。
ちなみにFXには、低金利通貨で高金利通貨を買えば金利の差額を利益として受け取れる「スワップポイント」という仕組みがあるので、政策金利の発表に注目するトレーダーは多いです。
詳しくはコチラ
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FX初心者でもスワップポイントで稼ぐ!オススメ通貨とFX会社3社
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コツ3:テクニカル分析と併用する
3つ目のコツは、ファンダメンタルズ分析をテクニカル分析と併用することです。
その理由は、ファンダメンタルズ分析は相場の大きな流れを予測するのに優れているものの、相場の転換点や細かいポジション売買のタイミングを予測するのは難しいからです。
そのためテクニカル分析と組み合わせて使えば、ファンダメンタルズ分析の弱点を補完して、より効果的に利益を出せます。
押さえておきたい重要な経済指標4つ
重要度が高い経済指標
- 経済指標1:アメリカの雇用統計
- 経済指標2:FOMC(連邦公開市場委員会)
- 経済指標3:日銀金融政策決定会合
- 経済指標4:ECB政策理事会
それぞれの経済指標の詳しい内容について、以下で見ていきましょう。
経済指標1:アメリカの雇用統計
アメリカの雇用状況は世界的な経済大国であるアメリカの景気状態を表し、FOMC(米連邦公開市場委員会)の金融政策にも影響を与えるので、世界の金融市場全体が注目する重要なイベントです。
アメリカの雇用統計でとくに注目すべきなのは「非農業部門雇用者数」と「失業率」で、予想と実際の結果の差が相場に大きな影響を与えます。
具体的には予想よりも実績が悪ければ米ドルが売られ、予想よりも実績が良ければ米ドルが買われる傾向にあります。
詳しくはコチラ
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FXは雇用統計を活用すべし!乗るしかない、このビッグウェーブに!
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経済指標2:FOMC(連邦公開市場委員会)
FOMCはアメリカの中央銀行が定期的に開く会合で、現在の景況判断や金融政策、政策金利の上げ下げなどが話し合われ、その結果が市場の予測と違った場合、為替レートが大きく動きます。
このようにFOMCは世界の金融市場に大きな影響を与える会合なので、トレーダーの注目度はかなり高いです。
FOMCの開催時期や議事内容の発表時間については、以下を参考にしてください。
見出し
- 開催日:原則約6週間ごとの火曜日に年8回、2日間開催(臨時開催あり)
- 3時に声明(冬時間は4時)、30分後に議長の記者会見
- 発表機関:米国中央銀行のFRB(米連準備制度理事会)
補足:ベージュブックにも注目
ベージュブックとはアメリカの12の地区の連邦準備銀行が管轄する地区の経済状況をまとめた「地区連銀経済報告」を指し、FOMCで金融政策変更の判断材料に使われます。
そのため、FOMCの結果を予想する場合に注目すべきファンダメンタルズです。
ベージュブックはFOMC開催の2週間前に発表されるので、FOMCまで落ち着いて経済状況を分析できるのでおすすめですよ。
経済指標3:日銀金融政策決定会合
3つ目の経済指標は、日銀金融政策決定会合です。
なぜ重要かというと、この会合は金融政策の運営に関わる重要事項を審議・決定する会合で注目されているからです。
しかし会合結果の発表時刻が正確に決まっていないので、発表までの間にさまざまな憶測が飛び交って値動きが激しくなる場合もあります。
発表の際には会合結果のほかに、会合の一週間後に公表される会合の「主な意見」のまとめや、年4回(1月、4月、7月、10月)に公表される展望レポートにも注目しましょう。
見出し
- 開催日:年8回、2日間開催
- 発表時間:不定(12時前後が多い)
- 発表機関:日本銀行
経済指標4:ECB政策理事会
ユーロ圏の金融政策はECB理事会が決定し、各国の中央銀行はそれに従って金融調整を行うので、ECBの金融政策も世界的に注目度が高いです。
ユーロの経済圏もアメリカに匹敵する、もしくは超えるほどの規模を持っているので、為替レートへの影響は大きいです。
ちなみにECBとは「European Central Bank」の略で、欧州中央銀行を指します。
ECBの開催日や発表時間については以下を参考にしてください。
見出し
- 開催日:6週間ごとに年8回(金融政策に関係する会合)
- 発表時間:20時45分、21時30分から総裁の記者会見
- 発表機関:欧州中央銀行(ECB)
FXファンダメンタルズ分析におすすめのFX会社2選
ファンダメンタルズ分析を行うための情報提供が豊富なおすすめのFX会社を利用しましょう。
それではおすすめのFX会社を2社紹介します。
市場情報サービスがある:外為オンライン
外為オンラインのおすすめポイント
- FX Waveニュース・FX Wave携帯メールサービス、Market Win24、Reuters(ロイター)などのニュース配信を行っている
- 開催セミナーが豊富でスキルにあわせてFXについて学べる
- 1,000通貨単位で取引可能
外為オンラインは、1000通貨から取引ができるので低コストで取引したい方や、サポートが充実しているのでFX初心者にオススメのFX会社です。
経験豊富なアナリスト達による配信ニュースを毎日メールで知らせてくれたり、人気の高いセミナーもあるので情報を見逃すことがありません。
外為オンラインのセミナーは私も参加したことがあるのですが、非常にわかりやすく、すぐに実行できる内容が多いので、一人でトレードが不安な方にもオススメでしたよ!
ただ、スプレッドが1.0銭でそんなに低くはないことや、ファンダメンタルズ的な情報量がどこよりも豊富なことから、中期トレードがしたい方・FX初心者にもってこいでしょう。
経済指標の重要度が5段階:GMOクリック証券
GMOクリック証券のおすすめポイント
- 経済指標カレンダーの経済指標の重要度が5段階評価で表示される
- ツールが高性能で、スマホアプリも使いやすい
- 総合的な人気度ではNo.1と言える
GMOクリック証券は、初心者からプロトレーダーまで幅広く愛用されているFX会社です。
経済指標の重要度は3段階で表しているFX会社が多いですが、GMOクリック証券は5段階で表しているので初心者でも重要な経済指標が一目でわかりますよ。
また、Market Win24、ダウ・ジョーンズ、日本証券新聞の3社から情報を得ているので、スイングトレード手法の方にも向いています。
取引の最小単位は1万通貨ですが、スプレッドは0.2銭(原則固定)なので、資金がある方であれば短期売買として使うトレーダーも多いですよ。
ファンダメンタルズ分析の注意点2つ
上記のおすすめFX会社を使っても、ファンダメンタルズ分析がうまくいかない場合もあるので、2つの注意点を知っておいてください。
ファンダメンタルズ分析の注意点
- 注意点1:指標結果がよくても下落する場合がある
- 注意点2:あくまで取引の判断材料の1つにする
それぞれの注意点について、以下で詳しく見ていきましょう。
注意点1:指標結果が良くても下落することがある
ひとつ目の注意点は、経済指標の結果が良くても為替レートが下落する場合があることです。
なぜなら、基本的に経済指標の結果が良かった場合、その国の通貨が買わる要因になると考えられているからです。
しかし実際の相場では、事前に予想される値を参考に発表前に取引が行われます。
そのため、発表結果と予想があまり変わらない、もしくは予想より控えめだった場合、その国の通貨が売られる可能性もあるのです。
このように、直近の値動きや事前予測を把握して分析材料にするのも大切です。
注意点2:あくまで取引の判断材料のひとつにする
2つ目の注意点は、ファンダメンタルズは判断材料のひとつにすぎないことです。
その理由は、短期トレードの際にファンダメンタルズ分析のせいで売買の方向性や売買判断が思い込みによって固定され、チャートを見れば明らかなエントリーや決済のタイミングを逃す場合があるからです。
そして、ファンダメンタルズ分析の結果を信じて損切りせず、短期トレードを中長期トレードに切り替えるのは絶対にやめましょう。
【FXファンダメンタルズ分析】まとめ
上記で紹介した「FXのファンダメンタルズ分析のコツ」を実践すると、今後はファンダメンタルズ分析のやり方がわからないと悩むことは一切なくなり、コツや注意点を踏まえて、適切な経済指標に注目してファンダメンタルズ分析ができるようになります。
最後にもう一度、内容を確認しましょう。
この記事のまとめ
- FXのファンダメンタルズ分析は中長期の取引をする際に役立つ
- 短期取引ではファンダメンタルズによる急激な相場変動が起こることがあるので注意
- 重要な経済指標発表日を事前に把握しておき、テクニカル分析と組み合わせることで効果的に取引ができる
事前に重要度の高い経済指標の発表時間を調べておき、ポジションを決済して影響を受けないようにするのもファンダメンタルズ分析手法の一環です。
いろいろな使い方があるので、この記事を参考にして、ファンダメンタルズ分析の腕を磨いてください。