この記事で解決できる悩み
- FXの塩漬けの仕組みが知りたい
- FXで塩漬けするとどんなデメリットがあるの?
- 塩漬けせずにFXで上手に稼げるようになりたい
といった悩みを解決できる記事になっています。
この記事で解説する「FXで塩漬けせずに済む方法」を理解すれば、FX初心者でも上手にFXができるようになります。
なぜなら、私も塩漬けしてしまう原因を知り、対策したいという悩みを解決できたからです。
それでは、以下で「FXの塩漬けの仕組み」について紹介します。
【はじめに】FXの塩漬けとは
塩漬けとは、含み損が大きくなってもポジションを決済せずに、保有し続けることです。
言い換えると、予測が外れてそのまま損切りができない状態や、損失を確定させるのを嫌がり、精神的にポジションを決済できない状態が塩漬けと呼ばれます。
このように塩漬けとは、野菜などを糠床や塩に漬けて漬物を作るように、FXで含み損のポジションを長期間放置することに見立てているのです。
なぜ塩漬けになるのか
大きい含み損を抱えたまま決済すると大きな損失が確定するので、それを避けるために相場が好転する期待を持ち、塩漬けをしてしまう人が多いのです。
ちなみにトレーダーが塩漬けする原因は、プロスペクト理論により説明がつきます。
プロスペクト理論とは、同じ金額の利益と損失を比べたとき、利益による喜びより損失によるショックのほうが大きいため、損失を回避する意識が強く働くことです。
自分の想定してた保有期間を超えたら塩漬け
自分が注文前に想定していた保有期間を超えてポジションを保有し続けると、塩漬けに該当します。さすがに数分間や数時間程度の保有なら塩漬けにはなりませんが、1日を超えると塩漬けといえます。
このように、期間そのものの長さに関係なく、当初想定していた保有期間内に決済するかどうかが塩漬けの判断基準になるのです。
FXで塩漬けがダメな理由3つ
「含み損を避けられるから、塩漬けはやってもいいんじゃないの?」と考える方に、塩漬けがいけない3つの理由を解説します。
FXで塩漬けがダメな理由3つ
- 精神的な負担が大きくなる
- 塩漬けする癖がつきやすくなる
- ポジションを持った資金が動かせなくなる
それぞれの理由について、以下で詳しく見ていきましょう。
理由1:精神的な負担が大きくなる
ひとつ目の理由は、精神的な不安が大きくなることです。
なぜなら、塩漬けは含み損を抱えたポジションを長期間保有するので、いつロスカットされて大損するかわからないという恐怖心と戦わなければならないからです。
また、相場がいつ好転するのか自信を持てる根拠がないままポジションを保有すると、さらに含み損が膨らむかもしれないとの不安もあり、精神的な負担が大きくなります。
理由2:塩漬けする癖がつきやすくなる
2つ目の理由は、塩漬けする癖がつきやすくなることです。
その理由は、塩漬けをして運よく相場が戻る経験を一度すると、同じ行動を取りやすくなるからです。
「含み損が出ても、前みたいに待っていれば相場は戻ってくる」と考える癖をつけてしまうと、相場が好転せず悪化したときに、いつか大損してしまいますよ。
理由3:ポジションを持ち続けて資金が動かせなくなる
3つ目の理由は、ポジションを保有し続けるため資金が動かせなくなることです。
塩漬けしてしまうと、その分トレードに使える資金が減るだけでなく、取引余力を全額塩漬けしてしまうと、全くトレードができなくなります。
その結果、トレードチャンスが訪れても十分な資金で取引できず、儲けそこなってしまいます。
このような利益の取り逃がしは「機会損失」と呼ばれ、含み損は回避できても機会損失が痛手なのです。
FXで塩漬けをしてしまったときの解決法5つ
「損切りする勇気が出なくて塩漬けしてしまったら、どうすればいいの?」というお悩みの方向けに、含み損になった場合の解決法を5つ紹介します。
含み損になった場合の解決法5つ
- 利益になるまで待つ
- 待たずに損切りをする
- ナンピンをする
- 両建てをする
- スワップ運用に切り替える
それぞれの解決法について、以下で詳しく見ていきましょう。
解決法1:利益になるまで待つ
ひとつ目の解決法は、ポジションの含み損がなくなって利益に転じるまで待つことです。
つまり、ポジションが含み益に転じるまで塩漬けすることて、損失の確定を避けるだけでなく、利益まで狙う方法です。
ただし、この方法を使うと、場合によっては相場が好転せずに損失が広がり、塩漬けしない場合よりも損失が大きくなるリスクがあるので、積極的にはおすすめできません。
解決法2:待たずに損切りをする
2つ目は、塩漬けせずに早々に損切りする方法です。
このように思い切って損切りすることで、相場がさらに悪化して損失が広がる前に、塩漬けを終えられるからです。
損失を確定させるときは気持ちの切り替えが難しいですが、早めの損切りのおかげで大きな損失を回避できるので、おすすめの方法といえます。
解決法3:ナンピンする
3つ目はナンピンして、損失が出ているポジションを買い増す(売り増す)方法です。
なぜなら、ナンピンをすれば、相場が好転したときに、最初のエントリーポイントよりも手前でトータルの損益をプラスマイナスゼロにできるからです。
ただし、相場が予想と反対に動くと、ナンピンしない場合よりもさらに損失が増えるリスクがあるので、必ず損切りラインを決めてからナンピンしましょう。
解決法4:両建てをする
両建てをして、今持っているポジションとは反対のポジションを持つ方法もあります。
その理由は、両建てには含み損と含み益を相殺して、トータルの損益を一時的に保てるメリットがあるからです。
両建てをしたまましばらく相場の様子を見て、塩漬けが解消できる環境になれば両建てを決済すれば、トータルの損失を抑えられますよ。
両建てについて詳しく知りたい方はコチラ
-
FX両建てのメリット4つ!両建てナンピン必勝法は取り扱い注意!?
FXの両建てとは「売りポジション」と「買いポジション」を同時に持つことを言います。つまり、ドル円が100円の時に買いポジションを持った場合、それと同時に100円の売りポジションも保有します。これは、同じ通貨ペアで売りと買いのポジションを保有した場合に限ります。続きを見る
解決法5:スワップ運用に切り替える
5つ目はスワップ運用に切り替える方法です。
なぜなら、スワップポイント狙いの長期投資に切り替えれば、含み損を抱えたままでも利益を出せるからです。
ただし当初予定していたトレードスタイルを途中から変える場合、損失のリスクがどのくらい増すのか理解したうえで、切り替えるかどうか判断しましょう。
スワップポイント運用の期待利益は為替変動に比べて小さいので、為替差損のほうが広がる可能性があるのです。
トレードで負けない!FXで塩漬けを防ぐためのコツ3つ
以下の3つのコツを知っておくと、FXの塩漬けが防げるのでおすすめですよ。
FXで塩漬けを防ぐためのコツ3つ
- 損切りルールを決める
- 逆指値注文OCO注文を入れる
- メンタル面を強化する
それぞれのコツについて、以下で詳しく見ていきましょう。
コツ1:損切りルールを決める
ひとつ目のコツは、損切りルールを決めて必ず守ることです。
なぜなら早めの損切りを習慣にすれば、含み損を抱え続けずに済むからです。
たとえば
1米ドル円=100円の買いポジションを保有しているとします。
為替レートが99円、98円と下がっても損切りできず塩漬けしてしまう人は、99円50銭に下がったら損切りするというルールを実行するといいですよ。
損切りについては、以下のリンク先で詳しく紹介しています。
損切りについて詳しく知りたい方はコチラ
あらかじめ決めた期間を保有したら決済する
ポジションの保有期間を決めずにエントリーしてしまうと塩漬けしやすくなるので、エントリーする前にポジションの保有期間を決めておきましょう。
そして、含み益が出る方向へ相場が動くと予測できない場合は、含み損を抱えたまま損切りラインに達していなくても、いったんポジションを手放すことが大切です。
コツ2:逆指値注文・OCO注文を入れる
2つ目のコツは、逆指値注文やOCO注文を入れることです。
逆指値注文・OCO注文とは
- 逆指値注文:現在のレートより価格が上がったら買う、価格が下がったら売る注文方法
- OCO注文:片方の注文が成立したらもう片方の注文はキャンセルされる注文方法
その理由は、新規に注文を入れるときにこれらの注文を入れておけば、塩漬けになりにくくなるだでなく、大きな損失を防げるからです。
逆指値注文とOCO注文は、今よりも不利な指定のレートに達すると、機械的に損切りが執行されるメリットがあります。
そのため、なかなか損切りできない人でも感情抜きで損切りできるのでおすすめですよ。
逆指値注文・OCO注文について詳しく知りたい方は、以下のリンク先を参考にしてください。
逆指値注文について詳しく知りたい方はコチラ
-
【逆指値注文とは?】指値注文の違いと初心者におすすめの活用術
「FXで儲けるためには逆指値が必須」と言われるほど重要な注文方法です。トレンドに乗って儲ける順張りには必要不可欠です。今より高い値段で買う、今より安い値段で売る。これが逆指値です。逆指値注文を制せばFXのリスクを抑えられる!?そんな逆指値を知ろう。続きを見る
OCO注文について詳しく知りたい方はコチラ
-
【取引が苦手な人必見!】取引が誰でも得意になれるOCO注文とは?
FXのOCO注文とは?売りと買いの両方に注文が同時にでき、どちらか一方が約定すると片方の注文が取り消しになる注文方法です。FX取引をしていてなかなか手が回らない、ポジションを持ったまま忘れてしまう。こういうことで悩んでいませんか?そんなあなたにOCO注文!OCO注文の何が良いのか解説します。続きを見る
チャートが見やすいFX会社は、GMOクリック証券がおすすめ!
GMOクリック証券のポイント
- チャートの分割表示ができる
- パソコン、スマホともにツールが使いやすい
- スプレッドが業界最狭水準
GMOクリック証券はコツ2の逆指値注文とOCO注文もできるので塩漬けにならないように取引をしたい初心者におすすめのFX会社です!
取引ツール「プラチナチャートプラス」は、38種類のテクニカル指標と25種類の描画オブジェクトに対応しており、最大16分割でチャート表示できるので分析しながらFX取引ができます。
また、スマホアプリの「GMOクリック FXneo」でもチャートの4分割表示に対応しているので、チャートを見ながらスピード注文が可能です。
業界最狭水準のスプレッドで米ドル/円0.2銭原則固定、ユーロ/円0.5銭原則固定なので取引コストも抑えて取引できますよ。
コツ3:メンタル面を強化する
3つ目のコツはメンタル面を強化することです。
なぜなら、メンタル面が弱いトレーダーほど塩漬けになりやすいからです。日々のトレードで、含み損が発生したときの対処法に慣れておきましょう。
塩漬けした人に多いのは「根拠を持って相場が好転すると予測できないにもかかわらず、希望的観測だけで塩漬けして、結局ロスカットされて大損する」パターンです。
そのため、メンタル面を強化して早めに損切りできるようになってください。
FXで塩漬けするときの注意点2つ
という疑問を持つ方向けに、FXで塩漬けをするときの2つの注意点を紹介します。
塩漬けをするときの2つの注意点
- 口座資金が少ないと塩漬けはできない
- マイナススワップは塩漬けさせない
それぞれの注意点について、以下で詳しく見ていきましょう。
注意点1:口座資金が少ないと塩漬けはできない
ひとつ目の注意点は、口座資金が少ないときは塩漬けできないことです。
その理由は、口座資金が少ないときに塩漬けすると、わずかな為替変動でもロスカットされてしまうからです。
そのため、口座に資金を多めに入れておかないと安全・効果的な塩漬けができません。
注意点2:マイナススワップは塩漬けさせない
2つ目の注意点は、マイナススワップを塩漬けしないことです。
なぜなら、マイナススワップのポジションを保有し続けると、毎日マイナススワップ分を支払う必要があるからです。
注意ポイント
保有期間が長いほど、トータルのマイナススワップは大きくなります。
結果的にマイナススワップを支払った分、含み益に転じるまでに必要な為替変動が大きくなるので、マイナススワップのポジションは早めに損切りしたほうがいいですよ。
お悩み解消|FXの塩漬けに関するQ&A
最後に、FXの塩漬けに関する細かな疑問をQ&A形式で3つ紹介します。
FXの塩漬けに関するQ&A
- 塩漬けにメリットはあるの?
- 低レバレッジなら塩漬けしてもロスカットされない?
- すでに何年も塩漬けしている場合、どうしたらいいの?
それぞれの質問の答えについて、以下で詳しく見ていきましょう。
Q1:塩漬けにメリットはあるの?
FXでは早め・小さめに損失を確定させて、次のトレードに資金を残すのが大切なので、塩漬けはあまりおすすめできません。
Q2:低レバレッジなら塩漬けしてもロスカットされない?
ちなみに少しでもロスカットされにくくするには、ロスカットラインが低いFX会社を使うといいですよ。
Q3:すでに何年も塩漬けしている場合、どうしたらいいの?
何年も塩漬けを続けてきたことへのこだわりがあるかもしれませんが、客観的に相場をとらえましょう。
そのうえで好転が期待できないなら、損切りして次のトレードにつなげるべきです。
【FXの塩漬け】まとめ
上記で紹介した「FXの塩漬けのコツ」を実践すると、今後は塩漬けを避ける取引ができるようになり、たとえ塩漬けしてしまっても対処できるようになります。
最後にもう一度、内容を確認しましょう。
この記事のまとめ
- 塩漬けはメリットが少なく、デメリットが多いのでするべきでない
- 塩漬けは長引かせずに、早めに終わらせる
- 損切りルールを守り、注文時に逆指値注文OCO注文を入れておくことで塩漬けにならない
塩漬けしないFX取引におすすめのFX会社
- チャートが見やすいGMOクリック証券
「損失の確定を避けられるから、積極的に塩漬けすべきでは?」と最初は思うかもしれません。
たしかにそれは塩漬けのメリットではあるものの、さらなる損失の拡大というリスクを考慮して、実行するか判断してくださいね。