注意ポイント
この記事は、2020年2月までの時点での政策金利を参考に執筆しています。
2020年3月16日、アメリカは緊急の政策金利引き下げを行い、0.00%としています。
この記事で解決できる悩み
- ユーロドルは長期のスワップ運用に向いているの?
- ユーロドルでスワップ運用したとき実際どれくらい利益が出るの?
- ユーロドルのスワップ運用の具体的な手法が知りたい
と悩んでいる方の悩みを解決できる記事になっています。
この記事で解説する「ユーロドルのスワップ運用3つの手法」を理解すれば、FX初心者でもユーロドルでのスワップ運用ができます。
なぜなら、私もこの方法で為替変動リスクの悩みを解決し、ユーロドルのスワップ運用ができたからです。
それでは、まず「ユーロドルがスワップ運用向きの3つの理由」について紹介しますね。
※『今すぐにスワップ運用するために口座開設したい!』という方は、『スワップ運用に適したFX会社3社』をご覧ください!
ユーロドルがスワップ運用向きの3つの理由
ユーロドルがスワップ運用に向いているのは、3つの理由があります。
見出し
- 理由1.メジャー通貨の中でもスワップポイントが高い
- 理由2.為替変動リスクが低い
- 理由3.下落相場が期待できる
以上の3つの理由について、詳しく解説していきます。
理由1:メジャー通貨の中でもスワップポイントが高い
ユーロドルの組み合わせは、メジャー通貨の中でもスワップポイントが高いため、スワップ運用に向いています。
なぜならリーマンショック以来、ユーロの政策金利は日本円よりもさらに低い0%金利を維持しているからです。2016年に0%となって以来、一度も上がっていません。
それに対して米ドルは2016年に0.50%から0.75%に上昇して以来、上昇を続けており、2020年3月の時点で0〜0.25%と高水準を維持しています。
そのためユーロドルの組み合わせは金利差が大きく、スワップポイントも高水準を維持しているのです。
米国とユーロの政策金利推移
米国の政策金利推移
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2020年 | 1.75 | 1.75 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | ||||||
2019年 | 2.50 | 2.50 | 2.50 | 2.50 | 2.50 | 2.50 | 2.25 | 2.25 | 2.00 | 1.75 | 1.75 | 1.75 |
2018年 | 1.50 | 1.50 | 1.75 | 1.75 | 1.75 | 2.00 | 2.00 | 2.00 | 2.25 | 2.25 | 2.25 | 2.50 |
※2020年6月23日更新
ユーロの政策金利推移
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2020年 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | ||||||
2019年 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.00 |
2018年 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.00 |
※2020年6月23日更新
理由2:ユーロドルは為替変動リスクが低い
ユーロドルがスワップ運用に向いているふたつめの理由は、メジャー通貨で為替変動リスクが低いという点です。
スワップポイントが高いとされる新興国通貨は為替変動リスクが大きく、為替の変動によって損失を出してしまうリスクがあります。
例えば
ランド円の日間最大変動率は、2008年10月の18.54%です。ドル円でも変動のリスクはあり、日間最大変動率は2008年10月で、7.32%もの値動きがありました。
それに対してユーロドルの日間最大変動率は2008年12月の4.13%と、ランド円、ドル円に比べてかなり少ないのです。
為替変動リスクが少ないユーロドルは、世界で一番取引されていて流動性も高いです。安定したリスクの少ない運用が期待できます
理由3:ユーロドルの見通しで下落相場が期待できる
ユーロドルがスワップ運用に向いている3つ目の理由は、今後の為替相場の見通しでユーロの下落が期待できるという点です。
ユーロ債市場の第一人者であるシティグループの見通しでも、ユーロ圏の経済指標は弱く、当面はユーロ安相場が続くと予想しています。
ユーロドルでスワップ利益を得るにはユーロドル売りをする必要がありますが、ユーロの下落が続けば為替相場で利益を出すことも可能です。スワップ益だけでなく、為替差益も狙えるユーロドルはおすすめの通貨ペアなのです。
FX会社別ユーロドルのスワップポイント比較
FX会社 | 買い | 売り |
DMM FX | -83 | 83 |
みんなのFX | 50 | -50 |
外為ジャパン | -83 | 83 |
外為オンライン | -100 | 70 |
GMOクリック証券 (FXネオ) |
-87 | 84 |
GMOクリック証券 (クリック365) |
-0.94 | 0.94 |
GMOクリック証券 (クリック365ラージ) |
-9.1 | 9.1 |
FXプライムbyGMO | -0.87 | 0.80 |
マネーパートナーズFX | -1.30 | 0.65 |
マネーパートナーズFXnano | -0.0100 | 0.0085 |
みんなのFX |
-87 | 86 |
ヒロセ通商 | -0.12 | 0.02 |
SBI FXトレード | -0.0095 | 0.0093 |
外貨ex byGMO | -95 | 85 |
インヴァスト証券 (トライオートFX) |
-0.96 | 0.85 |
アイネットFX | -103 | 87 |
マネックスFX | -1.120 | 0.720 |
FXブロードネット | -103 | 87 |
※2019年6月時点
ユーロドルのスワップ想定利回り
ユーロドルのスワップ利益はどのくらいになるのでしょうか?
ユーロドルを1カ月保有した時、1年間保有した時のスワップポイントがどれほどの額になるかを、DMMFXのスワップポイントを使ってシュミレーションしてみました。
ユーロドルを1か月保有時のスワップポイント合計
DMMFXのスワップカレンダーを見ていきましょう。
2019年5月7日のユーロドルスワップポイントは1lot当たり89円でした。
ポジション保有数が
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- 5lotの場合は445円
- 10lotの場合は890円
- 30lotの場合は2,670円
となります。
2019年5月に1カ月間ユーロドルのポジションを維持した場合のスワップポイント合計額は、
見出し
- 1lotの場合で2,387円
- 5lotで11,936円
- 10lotで23,872円
- 30lotの場合で71,617円
です。
ユーロドルを1年間保有時のスワップポイント合計
DMMFXでユーロドルを1年間保有した場合、スワップポイントが現在の水準で付与されたとすると、1lotの場合「89円×365日」で32,485円を受け取れます。
見出し
- 5lotの場合は162,425円
- 10lotの場合は32万4,850円
- 30lotの場合は97万4,550円
レバレッジと証拠金維持率の目安
ユーロドルをスワップ運用する場合、レバレッジを掛けることでより多くの通貨を保有することができます。
スワップ益は1lotで100円前後です。レバレッジを掛けるとより多くの利益を得ることが可能です。ただし証拠金維持率が下がると強制ロスカットの危険性があるため、ある程度の水準を維持しておかなくてはいけません。
レバレッジごとに必要となる資金は以下の通りです。
レバレッジ | 1lot | 5lot | 10lot | 30lot |
1倍 | 124万3,300円 | 621万6,000円 | 1千243万3,000円 | 3千729万9,000円 |
3倍 | 41万4,433円 | 208万2,000円 | 414万4,333円 | 1千243万3,000円 |
5倍 | 24万8,660円 | 124万3,200円 | 248万6,600円 | 745万9,800円 |
10倍 | 12万4,330円 | 62万1,600円 | 124万3,300円 | 372万9,900円 |
25倍 | 49,732円 | 24万8,640円 | 49万7,320円 | 149万1,960円 |
※2019年4月時点、1ドル=約111円、1ユーロ=約1.12ドルで算出
証拠金維持率の目安
必要証拠金の計算方法
通貨のレート × 購入通貨単位 × 数量 ÷ レバレッジ = 必要証拠金
証拠金維持率の目安は、短期トレードと長期トレードで異なります。スワップ運用のような長期運用の場合は1000%が安全圏とされています。
証拠金維持率は「有効証拠金÷必要証拠金×100」で計算できます。
証拠金維持率の計算方法
証拠金維持率(%)= 純資産 ÷ 必要証拠金 × 100%
上記の表で言うと、レバレッジ3倍で証拠金維持率833%ですから、レバレッジ2倍から3倍までで取引を行うのが安全圏といえるでしょう。
ユーロドルのスワップ運用3つの手法
ユーロドルをスワップ運用するための手法を3つご紹介します。自分に合った手法を見つけてください。
手法1:ユーロドルの一括売りによるスワップ運用
用意できる資金を使い、一気にユーロドルの売りポジションを持つ手法です。
現在見込める最大のスワップポイントを受け取れるだけでなく、エントリー後に為替相場が下落すれば大きな為替差益も見込めるのが魅力です。
その反面エントリー後に為替相場が一方的に上昇した場合は為替損失が大きくなり、ロスカットの危険があり、為替損失をスワップ利益で巻き返すにも時間がかかります。
手法2:ユーロドルの積立によるスワップ運用
ユーロドルの売りポジションを毎月少しずつ増やしていく手法です。
手元の資金をすべて使うのではなく、無理のない範囲で積み立てるように少しづつ投資します。手法1よりも為替相場の変動によるリスクを減らすことができるのがメリットです。
手法3:ユーロドルのアービトラージ(さや取り)よるスワップ運用
2つのFX会社でユーロドルの売りポジションと買いポジションを持ち、スワップポイントの差額で利益を取る手法です。
スワップ運用を行う上で怖いのが、急激な為替変動です。ユーロドルで売りポジションを持っている場合、ユーロ相場が急激に上昇すると大きな為替損失を生み出します。
それを防ぐことができるのがアービトラージです。売りと買いのポジションを同時に持つことで、為替変動によるリスクをプラスマイナスゼロにします。
スワップポイントはFX会社によって異なるため、スワップポイントが多いFX会社で「売り」、少ないFX会社で「買い」ポジションにエントリーします。この差額が利益となるのです。
注意ポイント
為替変動に応じてロスカットされないよう、資金移動を行いましょう。
ユーロドルは他の通貨に比べて為替変動率が少ないため、リスクは少ない通貨ペアですが、過去には一日あたり最大で為替変動率幅4.13%も変動したことがあります。これを考慮してレバレッジは最大10倍までにしておきましょう
ユーロドルのスワップポイントおすすめ3社
ユーロドルをスワップ運用する上で、おすすめのFX会社3社を紹介します。
では以下でそれぞれ紹介していきます。
高スワップ・低スプレッドで取引するならLIGHT FX
LIGHT FXは業界トップの高スワップポイント、かつ低スプレッドのFX会社として、とても人気があります。
高金利通貨は大体10,000通貨からじゃないと扱えませんが、少額の1000通貨から取引できることもあり、スワップ運用をこれから始める方にも最適ですよ。
またスプレッドも主要通貨と高金利通貨の両方で業界最狭水準をキープしており、約定率も99.9%と滑りにくいため稼いでいるトレーダーの口コミも高い特徴があります。
また、月末の金曜日に「プレミアムフライデーハッピーアワー」を実施していているので、この期間はスプレッドが最大で6分の1まで縮小することもあり、総合的にお得でオススメですよ!
スマホアプリもシンプルで見やすく、ワンタッチ注文やパソコン画面と変わらないテクニカル分析ができるため、外出先での取引もストレスを感じません。
ユーロドルや他の高金利通過でスワップポイント運用をして見たい方は、まずはLIGHT FXを試して見ることをおすすめします!
少ないスプレッドで取引したいならGMOクリック証券
GMOクリック証券は、少ないスプレッド(取引手数料)で取引したい方におすすめのFX会社です。
FX取引高8年連続国内1位(ファイナンス・マグネイト社調べ2012年1月~2019年12月)の業績を持っている会社でもあります。
スプレッドが業界最狭水準で、取引コストを抑えた取引ができます。高金利通貨「トルコリラ」の取り扱いがあるのも魅力です。
FXだけでなく、株や金、原油などの複数投資商品の扱いがあり、ひとつの口座で分散投資が可能なのもメリットです。
スマホ中心にFXするならDMM FX
DMM FXは、スマホを中心に取引する人におすすめのFX会社です。
FX口座数国内No.1のFX会社で、「売買比率」など独自サービスが充実している点です。
「売買比率」とはDMM FXユーザーが「売り」と「買い」どちらを注文中かを通貨ペアごとに表示してくれます。
また「取引通信簿」という、自分の取引結果をグラフ化し、問題点を可視化してくれる機能もあります。
スプレッドも業界最狭水準で、選択肢に必ず入れておきたいFX会社です。
【ユーロドルのスワップポイント】まとめ
この記事のまとめ
- ユーロドルは、為替変動リスクを抑えつつスワップ運用による利益を狙える通貨ペア
- スワップ運用前にレバレッジや証拠金を計算し、無理のない計画を立てておくことが大切
- 「積立」や「アービトラージ」など、自分のスタイルにあった手法をとる
- ユーロドルのスワップ運用でおすすめのFX会社は、「LIGHT FX」「GMOクリック証券」「DMMFX」
ユーロドルは新興国通貨と比較すると為替変動リスクが少ない上、スワップ利益も見込める通貨ペアです。
ただし、為替変動リスクは少ないものの、スワップ運用は長期でポジションを維持することが必要なため、レバレッジを掛け過ぎると変動リスクが大きくなります。
まずは自分が用意できる資金を考え、証拠金やレバレッジを計算しておくと、無理のない投資計画を立てられます。スワップ益は毎日貰えるものですから、長期で運用することで大きな利益を生み出します。
自分に合った手法とFX会社を選び、ユーロドルのスワップ運用をぜひ始めてみてください。